第125回
日本皮膚科学会総会

2026年6月11日(木)~6月14日(日)

β-ガラクトシルセラミドはUVB・ADで障害される表皮タイトジャンクションを改善する

五十嵐多美1, 八木政幸1, 芋川玄爾2
(1ロゼット株式会社, 2宇都宮大学)

 β-ガラクトシルセラミドを主成分とする天然セラミド(GC)は, PPARを介した角層セラミド合成促進により角層バリアを改善しアトピー性皮膚炎(AD)症状を軽減することが知られている. 本研究ではUVBやAD皮膚で低下する表皮タイトジャンクション(TJ)に着目しGCの未解明作用を検証した. ヒト表皮角化細胞を用いた解析の結果, GCはClaudin-1, Occludinの遺伝子及び蛋白発現を増加し, 経上皮電気抵抗を向上, Lucifer Yellow漏出を減少させてTJバリアを強化した. さらにUVBによるTJ構成分子の発現低下とTJバリア機能の低下を有意に抑制した. このGCによるTJバリア強化作用とClaudin-1遺伝子発現の増加はPPARγ阻害剤で有意に減弱し, GCがPPARシグナルを介してTJバリアを強化することが示された. 以上より, GCは角層バリア改善に加え, UVBやADで障害されるTJ機能の改善剤として機能する可能性が示唆された.