スキンケアが必要な患者さんに
良質な保湿剤を
医療法人 星野皮膚科アレルギー科クリニック
院長 星野稔先生
皮膚科の日常診療の中で最も数多く遭遇するのが湿疹・皮膚炎です。最近は特に高齢者を含めた皮脂欠乏性湿疹や、幼小児の乾皮症・アトピー性皮膚炎が多い印象があります。その理由として健康寿命の伸びや毎日の入浴習慣・居住空間の気密性の向上や冷暖房の普及などが挙げられ、健康な潤いのある肌状態を保持するのが難しい環境になったと思われます。外来を受診される患者さんや保護者の方々は、治療をすれば一度は改善しても繰り返すことに不満を持たれるようです。皮膚病の原因は多種多様で多くは単一の原因によらない生活習慣病的な側面があるために繰り返してしまうと思うのですが、なかなか理解して頂くのは大変です。そのために日常診療の中で気を付けていることは、①的確な診断と治療、②スキンケアを含めた生活指導、③悪化因子の検索と除去などです。適切な対症療法によりきちんと皮膚炎というお肌の火事を消して、患者さんに会った入浴指導(40℃以下の湯温、低刺激・弱酸性の洗浄剤を薄めてきめ細かく泡立ててなるべく手洗いで、ナイロンタオルの使用は避けてなど)およびアレルギー検査により必要かつ可能な場合はアレルゲン除去を指導し、掻破による皮膚バリアー機能破綻のリスクを理解して頂き、最後に必要な患者さんには保湿剤の使用による火の用心を勧めています。当院ではそのいくつかから患者さんにあうものをチョイスしてサンプルを渡して試して頂いています。後日、使用感などを含めて満足された方が外来受診時に購入していきます。ロゼットのAKシリーズは長年No.1の地位を維持しており、乾燥で悩む患者さん達の根強い支持が有ることを証明しています。しかし購入者の9割以上は女性で、男性のスキンケアに対する意識の向上が必要と考えています。